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研修生諸君へ

3週間前に春季の情報処理試験が終了しましたが、皆さんの成果はどうでしたか。当社は入社水準を「資格5科目」、即ち、基本情報、応用情報、CCNA、Oracle、SJC-Pとし、一般知識とロジック考察力の他、ネットワーク知識、データベース知識、オブジェクト指向言語(Java)知識の習得をチャレンジ目標としています。

オールラウンドな基礎知識を当社は要求していますので、研修生の皆さんは大変であろうと思います。ここまで求める情報処理系学校はありませんが、当社は情報処理専門学校の要求水準に合わせず、あくまでIT業界の要求水準に的を絞っております。しかし、当社で最も危惧している問題は、若者の数学の基礎学力が著しく低下していることです。

大方の若者は学校教育の犠牲者と言うべき状態です。毎年の当社入社試験では義務教育の範囲で出題をするのですが、分数が解らない、通分が出来ない、「単位」という概念が解らないという人が沢山います。例えば、毎分A4紙60枚を印刷できるプリンタで1時間かかる印刷量を、毎秒1枚印刷できる能力のプリンタで印刷すれば何時間かかるか、という物理量が分からないと言われれば「ご冗談でしょう?」と言うしかありません。

この問題は普通の人にとっては、頭の良し悪しではなく「教えてもらっていない」「計算経験がない」という教育実践の問題です。いかに日本の教育がダメになったかという証拠です。これでは、自衛するしか無いでしょう。研修生の皆さんは普段、自宅で何時間勉強をしておられるのでしょうか。社会人になると仕事を持ちながら資格試験なりの勉強をせねばなりませんし、仕事で残業もあるのですから大変です。

恐らく、社会人は平日は毎日2時間を勉強に充てるのが限度でしょう。皆さんはやろうと思えば学校での授業以外に、この4倍はできるかも知れませんが、まあ、平均は4時間がいいところかも知れませんね。ですから効率よくやって下さい。特に資格試験の勉強にはコツがあり、一部の人には差し上げたかも知れませんが「驚異の勉強法」などという本に書かれている通りです。

資格試験は「落とすため」の試験ではありません。一定の水準に達すればその全員を合格とする試験ですから、内容でも「ここだな」という要諦があるのです。また、参考書は何冊も揃えず、少数のものを最低でも3回繰り返すのが王道でしょう。忘却曲線というのがあり、繰り返さないと時間の経過とともに急速に記憶は消え去ります。問題集が2冊とすれば3回やって都合6回の繰り返し効果があるので、普通は合格水準に達します。

勉学におけるもう一つの難問は「やる気」です。普通の人間は怠惰に出来ています。皆さんも私も同じです。「私は怠けたことがない」という人は100%いません。いたら嘘つきです(笑い)。特に大きなストレスは「やる気」をそぐ場合があります。皆さんは成人に達しているので、ひしひしと感じている筈です。家庭環境、経済問題、人間関係など、どれも解決するには力不足であるからです。また、こういう逆境を持っていない人はひとりもいません。

では、どうするか。これは自分で解決できる力をつけるまでは一定の諦めが必要です。そして考え方を変えてみて下さい。心の持ち方を変えてみて下さい。あなたの問題が特殊であることは先ずありません。数千年前から存在してきた問題かも知れませんね。これについては先日、「逆境を越えてゆく者へ 」という本を皆さんにお送りしました。新渡戸稲造という先哲はどう考えたか、参考になると思います。

この夏の暑い日、そして来るべき厳寒の日を経て、研修生として取り組んだ日々が皆さんの精神を鍛え、立派になった皆さんを来春に歓迎できることを楽しみにしております。

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