北部中国大陸の平均最低気温が零度を上回る4月まで、習近平政権は必死で失業者を抑えると思われる。人は寒い夜空に放り出されれば死は確実であり、暴動は必至となるからである。
一方、2014/2/27に北朝鮮は短距離ミサイルの兵器実験を日本海に向けて行った。さらに2014/3/3にも、2発のミサイルを発射している。マスコミは、これは同時に行われている米韓軍事演習への北朝鮮の反発からであると伝えている。それは表向きのことである。
中国最強の、瀋陽軍区人民解放軍に対する事実上の統帥権は、最近までは北京政府にはなかった。ところが、実質的に人民解放軍幹部が経営するシャドーバンキングが、中国経済のバブル崩壊とともに理財商品がデフォルトしてくると、北京中央に忠誠を誓うならシャドーバンキングの救済をするということで、習近平は人民解放軍を抑え込んでいる。習近平は、一番の頭痛の種であった瀋陽軍区のコントロールにも成功しつつあると言えよう。
その証拠は直ぐに出た。北朝鮮ナンバー2であった張成沢は2013/12/8に逮捕されて、4日後に銃殺されている。張は瀋陽軍区とのパイプ役であったのだが、瀋陽軍区から北朝鮮に何ももたらされなくなった為、北朝鮮では用済みになって粛清されたのである。元々、北朝鮮は中国共産党中央にとって目障りであったのだが、下手に動くと瀋陽軍区に反旗を翻がえらされる恐れがあった。
今後は人民解放軍幹部の入れ替えが習近平によって行われるであろう。庇護をうけられなくなった北朝鮮は、今後ますます「緊張を作り出す」行動に出るであろう。植民地・北朝鮮は中国共産党中央がコントロールできればよいが、その余力は無い。
何故なら、米国の金融引き締め策により世界のドルは減少する。ドルが回るのはバブル状態に無い日本やドイツという強国だけである。従って、バブルがはじければ中国は民間企業の倒産ラッシュであり、失業者の一部は暴徒と化すであろう。その事態になれば中国共産党中央は政権保持に全力を尽くすはずであり、植民地・北朝鮮にかまってはいられない。
その時に瀋陽軍区は再び毛沢東主義を奉じて北京に駆け上るか、鴨緑江を渡河して北朝鮮を支配に行くかは未だわからない。しかし今でさえ北朝鮮は餓えているので、中国の崩壊に同期して、金正恩政権は瓦解すると私は思う。従って、餓えた北朝鮮の民は38度線を超えて難民となって韓国になだれ込むことになる。
その間にどういう変遷をとろうとも、米国の金融引き締めが継続すれば中国本土の失業者は溢れてゆく。FRBのイエレン議長は、2014/2/27の上院銀行委員会の公聴会で「金融資産の購入は2014年秋のどこかで終える」と言っているので、私はこの時期までに中国経済の崩壊が顕在化すると思っている。それに伴って新疆を含む辺縁地域には独立運動が活発になるであろう。しかし、それらは中国の国内問題である。
中国人民解放軍は国家の軍隊ではなく共産党の軍隊であり、党中央の弱体と崩壊は七軍区間の内戦になる可能性が極めて高い。そうなれば、米国民の大多数がオスプレイで救出されても、日本は内政不干渉の傍観行動しか現在はとれないのであるから、多くの日本人は帰国不能の難民となり、内、多数は命を落とすことは避けられない。
当然、日本が中国に投資した全ては回収不能であり、IT業界にあっても中国オフショアー先は全て崩壊する。戦後70年の日本の平和ボケのつけである。これらは日本のマスコミは報道しないものであり、日教組の歴史教育は真実にも現実にも不誠実である。もはや洗脳を解いて、「中韓」が言う通り、日本人は正しい歴史認識を持たねばならない。「中間」では真実はないのである。