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アベノミクスの行方

アベノミクスは成功するのか。自民党は昨年末の総選挙で「この道しかない」と言ったのだが、本当にそうなのか、年頭に当たって考えてみたい。

安倍政権の経済政策は「3本の矢」と表現されている。第1の矢は「金融緩和で市場に流通するお金の量を増やし、デフレマインドを払拭する」というものである。第2の矢は「10兆円規模の経済対策予算によって、政府が自ら率先して需要を創出する」というもの、そして第3の矢は「規制緩和等によって、民間企業や個人が真の実力を発揮できる社会にする」というものである。

黒田日銀総裁は「異次元緩和」をするとして、民主党前政権下の白川総裁の方針を転換した。その結果は今日ではどうなっているかというと、確かに市場に円は流通した。そして円安になったので輸出企業は息を吹き返したのである。その意味では成功したと思う。逆に輸入産業では原材料が高くなるのであるから、その材料を使って商品を作っても売れなければ苦しい。

では、なぜ円安になったかという主因は、私は米国の景気回復であると思う。しかもリーマンショックで米国もEUも金融が傷んでいるので、海外の大企業は設備投資をする金を低利な日本で調達しようとしているのだ。海外企業への融資はドル建てであるから、日本のメガバンクは円を売ってドルに替えなければならない。「円売りドル買い」をすれば相対的に円安になるのは当然である。日本国が市場に撒いた円は国内で使われず、海外に流失しただけである。従って、国内のデフレマインドは払拭されていない。

安倍政権の第2の矢については、ケインズ流の公共投資しかできない。役人に経営マインドは無いのであって、官が経営する企業は必ず失敗する。企業経営はハイエク流の自由競争をする民間企業に任せるべきである。日本のGDPは長年、米国の次に位置していたのだが、つい最近に僅差で中国に抜かれてしまったと思っていたら、円安になってその差はアッと言う間に2倍に開いてしまった。

中華人民共和国は覇権国家であるので、レイムダックのオバマ政権の残り2年間は、日本にとって極めて危険である。第2の矢は陸海空の流通を支える公共投資と共に、国防に投資をしなければならない。中国と日本の軍事予算がこの先10倍、20倍と開いてゆけば日本には中国の属国になるしかない。日本が中国に対抗し、軍需予算を確保する為にはGDPを上げなければならない。第3の矢は、内容的には「GDPを上げる」と言っているのである。次回はアベノミクスの解説から、文頭のテーマに移って実態に迫ってみたい。

20150101罰金則

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